今日は、三階のバルコニー席まで人がいて、ロビーの人数からして、いつもより多い。やはり、モーツアルトのレクイエムであるからだろうか。今日のコンサートマスターは、寺神戸亮、若松夏実が第二バイオリンであった。
演目は、「証聖者の荘厳な晩課」と「レクイエム」。
証聖者の荘厳な晩課
各楽章の冒頭にバスと男性合唱のコーラスがあって、グレゴリウス聖歌だろうか、とても美しい。ホールの残響もあってか、ミサはこうあると思わせる。そのあと、オケの演奏が続く。ところどこに、キャロリン・サンプソンのソプラノの独唱があって、非常に美しい。声量は、それほどあるように思えないが、とにかく、美しい。
レクイエムのコンムニオが終わった瞬間、その残響が消えて行き、あたかもそれが続くように感じられた時、拍手となった。すばらしい瞬間であった。